空洞

nothingvision

優しい世界

 

 市川拓司の『こんなにも優しい、世界の終わりかた』を読んで・・・

 

ぼっちになって3年が経つ。

もしこの世界が終わるとして・・・

世界の終わりに好きな人がいないのって悲しい。

せめて片思いでもいいから、

終わりくるその日には好きな人の名前を呼びたい。とか、思う。

 

こんなにも優しい、世界の終わりかた

こんなにも優しい、世界の終わりかた

 

 

 「ぼくは望んでしまった。彼女のためになにかしてあげたい。そう思ったとたん、ぼくは「欠けている」人間になった。なにかを求めると、ひとは完全ではいられなくなる。求めるとは、つまりそういうことだから。」(作中、優の言葉。)

 

「お前の人生はこれからだ。そのことをよく考えておくれ。見えるものはたかが知れてる。有限でいつか消えてなくなる。けれど、見えないものには、果ても終わりもないんだ。たとえ世界に終わりが来るとしても愛が消えてしまうわけじゃない。これは断言してもいい。愛の記憶は永遠に残る。だから、その思いに悔いを残してはいけないよ。わたしはね、こんなふうに思うんだよ。この宇宙のどこかには、我々が過ごしてきた日々がそっくり残されていて、強く願いさえすればふたたびそこを訪れることができるんだとね・・・・・・・」(作中、優のおとうさんの言葉。)