空洞

nothingvision

空っぽの空に潰される

 

最近、amazarashiの『空っぽの空に潰される』を聴くと妙に泣ける。

胸が苦しくなるし、切なくなるし、すごく空しい気持ちにもなる。

きっと、共感できる歌詞だからだろう。

ぶん殴られたような感覚と背中を押してくれてるような優しさを持つ歌詞。

 

「お金は多い方がいい 友達は多い方がいい 

  安心も多い方がいい 結局幸福とはなんだ」

 

幸福とは一体なんだろう。少なすぎはダメだが多けりゃいいってもんでもない。 

 

「怪我ばっかりが増えたけれど 痛えと笑える仲間が居た 

  昔の自分に嫉妬するな そいつが君の仮想敵だ」

 

確かに過去の自分も大したもんじゃないけど、笑い合える友達が周りにいた。

その頃はそれがとてもかけがえのあるものだと気付けなかった。

 

「結局人間ってのは 一つや二つの欠落はある 

  何かが足りないと思うか 何かが必要と思うか」

 

何かが足りないし、何かが必要すぎる人間だ。結局、欠落ばかりの人生。

 

「もう一度僕は駆けてみよう 必死で夢中に駆けてみよう

  今日が暮れて今日がやってくる 流れのままにとは行かないが

  嫌なものを嫌と言ってたら こんな今日に流れ着いた

  だから今日は記念日だ 戦った僕の記念日だ

  ただ一つだけ問題がある 全くもって虚しい今日だ」

 

この歌詞の一文が現在の自分のすべてを表している。

嫌なものを嫌と言っては逃げて辿り着いた場所がクソみたいなこの場所。

その場所でも必死にやってみるかと、もがくけど全くもって虚しい日々。

 

「弱音を吐いたら楽になるか 泣くだけ泣いたら楽になるか

  死にたいと言えば気持ちいいか そこから踏み出したくはないか

  どっかに忘れ物をしたよ 教室か母のお腹の中

  恒久的な欠落を 愛してこその幸福だ」

 

そうだ。弱音を吐いても、泣き叫んでも、ましてや死にたいと嘆いても、

何一つ変わりはしないし、誰ひとり助けてなんかくれない。

このいつまでも変わらない己の不毛さ欠落的部分を愛してやらないと。

 

「楽しけりゃ笑えばいいんだろ 悲しい時は泣いたらいいんだろ

  虚しい時はどうすりゃいいの? 教えて 教えて

  暗いところからやって来て 暗いところへ帰っていくだけ

  その間に 何が出来るの? 教えて 教えて 空っぽの空に潰される」

 

誰もその解決方法は教えてくれない。

自分で考えて、自分で解決していくしか道はない。

そうしなければ、空のように広くて空っぽな空虚さに潰されるだけ。

生まれてからこれまで、そして、これから。

何ができるかわからないけど逃げていたら何も始まらないのは確かで、

もう自分には逃げる場所なんてないってことを知らなきゃならない。